鎧兜はここを見る 鎧兜はここを見る

吹返し・鉢・錣
ふきかえし・はち・しころ

吹返しはここを見る

鉢は、矧ぎ合わせ(はぎあわせ)と呼ばれる技法を用い、錣の小札は和紙か革で、漆塗りか、その上に金箔を押した物が上級品。

A・Bの写真が吹返しと呼ばれる部分です。
Aは鹿革印伝(しかがわいんでん)仕上げと呼ばれるもので、Bは電気鋳造本金鍍金の飾り金具のついた物です。

飾り金具は厚みがあって、細工の細かい物を選ぶのがいいようです。

一般的には、錣(しころ。首を守るように作られた後の傘状の物の事)と一体となった「共吹造り」(点線で囲まれた部分がつながった物)が上級品とされていますが

ちょ~っと待った。小札の造りによってはかえって別造りの方が良い物のこともあるのです。詳しくは小札の項を参照してください。

鉢・錣はここを見る

飾り金具は厚みがあって、細工の細かいものを選ぶ。

一般的には「錣」と一体になったものが良いとされるが、小札の作りによっては、別づくりのほうが良い場合も。

図のAは阿古陀形(あこだなり)といわれる楕円形の鉢。

南北朝・室町以降の形式といわれています。筋兜と呼ばれる鋲の無い物が多いです。笠錣(かさしころ)と呼ばれる傾斜の少ない錣が特徴的。
また、吹返しは反りがきつく、錣との兼ね合いで上向きに付いていることが多いようです。

Bは大鎧では普通に見られる丸型鉢。

平安後期から室町にかけての形式ということになるでしょうか。星と呼ばれる鋲がついた物(星兜/星冑、どちらもほしかぶとと読みます)が多いようです。錣の傾斜がきつく、それに伴って吹返しも横向きに広がっています。

矧ぎ合わせ

写真は丸型(星兜)の鉢の物。
実際の露出面積の倍サイズの板を鋲で留めているのがわかりますか?

仕上げてしまえば一体成型の鋳造品も似たような見た目になりますが、実物同様に作るこの手間をどう評価するかで値段に対する判断は変わりますよね。

写真は丸型(星兜)の鉢の物。
実際の露出面積の倍サイズの板を鋲で留めているのがわかりますか?

仕上げてしまえば一体成型の鋳造品も似たような見た目になりますが、実物同様に作るこの手間をどう評価するかで値段に対する判断は変わりますよね。

しかし、高いばかりで見栄え「だけ」を追及した商品も多々あります。

値段に見合った品かをチェックできるのは「あなた」だけなのです。